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2006年2月 1日 (水)

水と生命研究会

先週の後半、1月27日(金)と28日(土)に、私がいる立命館大学BKCキャンパスで、水と生命研究会が主催する「生命・水・環境シンポジウム」が開かれました。環境や医学、農学などの専門家や企業の方々に混じって私も参加しました。少人数ですが活発な議論が印象に残る集まりでした。私は普段の研究であまり関わりのない水環境の話などを聞くことができて勉強になりました。近い将来に土壌や生態系を含む水環境を守ることがますます重要になるそうです。

余談ですが、皆さんコンビニなどで売られているミネラルウォーターが、はるばる中東から輸入しているガソリンよりも高価であるということにお気づきでしょうか。飲み水は価値があるものなのです。

私は「みらくる20FTIRビームラインを利用した水の構造」(日本語が少し変ですね。)という題で、遠赤外の分光法を使った水の研究について講演したのですが、異なる分野の人にも分かりやすく、そして興味を持ってもらえるように話すのは難しいことだと肌で感じました。あらかじめ自分の研究の位置づけをきちんと理解しておくべきなのですが、理屈では分かっていても、実際に聴衆の反応を見ないと実感としてつかめないところもあります。例えば講演後の質疑応答で、試料を入れる容器の材質や大きさで水の性質が変わるのではないか、という質問が出て、興味の持ち方の違いに少し驚いたりしました。

懇親会では、遠赤外線を照射した水を農作物に与えたところ収穫物のある成分が増加した、というようなこの業界特有の不思議な話を耳にしたりしました。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?と尋ねられると、少し困ってしまいます。まず実験の条件や因果関係を調べるための手法などが気になりますし、植物の生育と成分に関する十分な知識がないので即答できないのです。研究に対する情熱に敬意を表しつつ、面白い話ですね、と拝聴するしか仕方ありません。

皆さんは、健康によいなどと謳い、高額で販売される水の広告を見かけたことはないでしょうか。世間には私のような化学物理の研究者から見て怪しげに感じるものが多くあり、一方で、他の研究者の仕事を実験データや施設を見ないで否定するのは大変失礼な話のように思えます。どう対応してよいものか、悩ましいところです。

ラマチャンドランの本の冒頭にある「どんな分野でも、いちばん奇妙なことを探し出して、それを探求するといい。」という引用に感心して覚えています。不思議な水の話が、誰にでも納得できるような形で確認できるとよいのですけどね。

それではまた。

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